今後は週に1回のペースで更新していく予定です。読者の皆さんの健康に関するお悩みや疑問を、薬剤師の視点からわかりやすく解決していきます。

「その便秘薬、ちょっと待って!」クセになりやすい下剤(刺激性下剤)より、体にやさしい便秘薬を選ぼう


💥刺激性下剤とは?

どんな薬?

刺激性下剤(しげきせいげざい)は、腸を直接刺激して動かすタイプの便秘薬です。

つまり腸に「もっと動いて!」と指示を出して便を出しやすくするお薬です。

代表的な薬

一般名商品名備考
ピコスルファートナトリウムラキソベロン液体・錠剤タイプどちらもあり、寝る前に使うことが多い
センノシドプルゼニド寝る前に服用
ビサコジルテレミンソフト、コーラック坐薬・錠剤タイプがある

⚠️ 刺激性下剤、こんな使い方が“当たり前”になっていませんか?

よくある“当たり前”の使い方実はこんなリスクが…
出したいときはとりあえず飲む腸が薬に頼るようになり、自分で動かなくなることがあります。
出ないと不安なので毎日飲んでます使いすぎると効きが悪くなり、どんどん量が増えてしまうことも。
お腹が痛くなるけど、効いてる証拠でしょ?強い腹痛は腸に無理な刺激を与えているサイン。炎症やけいれんの原因になることも。
出ればいいから、ずっと同じ薬を使ってる年齢や体調によって合わなくなることも。便秘のタイプに合っていない薬だと悪化するケースも。
市販でも買えるし、安全な薬でしょ?市販でも買える=安全ではありません。使いすぎで副作用が出ることもあります。

⚠️ なるべく最初は刺激性下剤に頼らず、穏やかに効く選択肢を優先してください!


◆ 症状・体質別|穏やかに効くおすすめ便秘薬

✅ 有効な便秘薬を比較

🧍‍♀️症状・体質💡おすすめの薬📝特徴・ポイント⚠️注意点
刺激性下剤でお腹の痛みがつらい人アミティーザ、グーフィス、酸化マグネシウム腸を無理やり動かさず、穏やかに効くアミティーザは食後に服用しないと吐き気が出やすい。妊婦は服用❌。グーフィスは食前に服用しないと効果が落ちる。酸化マグネシウムは腎臓が悪い人は注意。
吐き気が出やすい人グーフィス、酸化マグネシウム吐き気の副作用が少なめグーフィスは食前に服用しないと効果が落ちる。酸化マグネシウムは腎臓が悪い人は注意。
残便感・すっきり出ない人グーフィス、リンゼス胆汁酸や水分を使って、スムーズに出すグーフィスは食前に服用しないと効果が落ちる。リンゼスは食後に飲むと下痢が強く出ることがあるので、必ず食前に服用。
腹部不快感・腹痛がある人リンゼス腸の知覚過敏も抑える下痢になりやすいので、初めは少量から始めるのが安心。
年配の方(高齢者)アミティーザ、グーフィス穏やかに効いて安全性が高く、飲み続けやすいアミティーザは食後、グーフィスは食前に服用

🌟 なるべく刺激性下剤には頼らない便秘対策を!


便秘薬だけに頼らない!生活習慣での改善法

習慣効果のポイント
朝イチの水 or 白湯腸を目覚めさせるスイッチに
朝ごはんをしっかり食べる腸の動きを促す「ゴールデンタイム」を活かす
同じ時間にトイレに座る脳と腸に“出す時間”を覚えさせる
食物繊維を意識してとる便のかさを増やし、自然な排便を助ける
水分を1.5〜2Lとる便が硬くなるのを防ぐ。高齢者や腎機能が低下している方は、医師と相談の上、適切な量を摂取してください。
軽い運動(散歩・ストレッチ)腸の動きをサポート
夜更かしを避ける自律神経が整うと腸のリズムも整いやすくなる
ストレスをためない腸は“第二の脳” ストレスに敏感


まとめ:便秘は、薬選び+生活改善のダブルアプローチで!

  • 刺激性下剤は「クセになるリスクが高い」ため注意
  • 腸にやさしい便秘薬(酸化マグネシウム・アミティーザ・グーフィス・リンゼスなど)を検討
  • 便秘は生活習慣の見直しだけでも改善できる可能性大

「とりあえず出せればOK」から、「毎日スッキリ自然に出る体」へ

あなたの腸、本来のリズムを取り戻してあげましょう。


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